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2026/08/22 09:06 |
世界の中心で、愛をさけぶ
「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年) 監督:行定勲

 もう説明なんて必要ないかと思いますが、最近の純愛ブームの火付け役となったベストセラー小説の映画化作品。ようやくDVDが借りられたので観てみました。

 実は僕、原作は読んでないのですが、撮影が故・篠田昇氏(2004年6月肝不全のため死去・享年52歳)ということでとても気になっていた作品でした。岩井俊二監督の「スワロウテイル」や「リリィ・シュシュのすべて」「花とアリス」など、独特のカメラワークで定評のある僕の好きなカメラマンです。大胆に逆光をとり入れたカットや、柔らかで繊細な光を捉えた叙情的な映像が印象的です。非常に残念なのですが、この「世界の中心で、愛をさけぶ」が彼の遺作となってしまいました(正確には「花とアリス」という話もあり)。映画のストーリーに涙する方が多いようですが、美しい映像を見ているだけでも泣けてくる理由がここにあります。
 
 香川県の庵治町という町がロケ地となっていますが、海、空、山、港、路地・・・日本の田舎風景の要素を全て含んでいますね。この町もロケハンしながら彼が直感で探り当てた場所だったといいます。のんびりとした町の風景とともに無人島の廃墟のシーンがとても綺麗でした。

 そうそう、観ていてふと思ったのだけど、田舎の方へ行くと海を見渡せる眺めのいい場所には必ずといっていいほど墓がありますよね。都会の片隅にある大規模霊園では今ひとつ死生観のようなものは感じにくかったりするのですが、こういう場所に出会うと深く考えさせられます。僕の場合、能登半島を巡っている時にそのことを強く感じて何とも言えない気持ちになりました。やはり人生を見つめ直すには何もない所がいいのかもしれませんね。

 それにしてもこの作品、学校・制服・下駄箱・堤防・写真館・廃墟・路面電車・・・と、日本人のノスタルジー観を上手に網羅しながら物語が進んでいきますね。多くの人に受け入れられた理由がよくわかった気がしました(笑)。
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2005/03/19 23:59 | Comments(0) | TrackBack() | 映画
少年院
 今夜はやや早めの帰宅。TBSの特番「母となる日のために〜初公開女子少年院1165日の真実〜」を途中から見ました。
 やはり親との関係トラブルが発端となって犯罪に手を染めるケースが多いですね。同様の男子少年院のケースを取材した番組も以前に見たことがありますが、本当に親も含めて周囲の人たちの愛情やあたたかさが足りなかったんだなぁーってことを感じます。どんな子供でも成長すれば反抗期を迎えて親との関係に変化が生まれるわけですが、反抗期を迎えるまでの関係の良し悪しはやはり大きいナと思いました。そこのところに不全があると過剰な孤独感に包まれてしまって暴走してしまうこともあるでしょう。
 しかし退院してからも社会の現実は厳しく彼女たちの前に立ちはだかります。それでも更正プログラムの中で周囲の人たちの愛情や気遣いに支えられて立ち直ることができたことは大きな自信に繋がっているようで、若いうちから独り立ちしていく姿勢は頼もしくさえ思えました。ただやはりこういう状況に置かれなくとも、もっと早くに周囲の人に助けてもらえる機会があったなら、それが一番いいに決まってます。
 自分の子供の頃の感覚だと、少年院なんて全く無縁でどこかとんでもなく遠いところにあるように思っていましたが、背景を意識してみると決してそうではありません。やはりある意味、社会の鏡のような所と言えるでしょう。番組ナビゲーター役の飯島愛さんが「大人はズルいよ〜」と言ってたのが印象的でした。僕もすっかり大人の年齢になってしまいましたが、ホントにそう思います。

2005/03/18 23:59 | Comments(0) | TrackBack() | 日記
NHK人間講座 人生・愛と美の法則
 不祥事ですっかり信頼を失ったNHKですが、最近、個人的にちょっと気になる番組があります!それがこれ「NHK人間講座 人生・愛と美の法則(講師:美輪明宏)」なのだよ(笑)。教育テレビ毎週月曜の午後10:25〜10:50に放送してます。全8回の放送で気が付いた時にはすでに半分放送終了していたけど、前回の「ヨイトマケの唄」から毎週チェック中!(再々放送が水曜深夜にやってるみたいだからまだ間に合いそうだ)この前、思わず書店でテキストまで買っちゃいましたよ。前から美輪さんの発言は面白いなぁーと思って機会ある毎に耳を傾けていたのですが、この番組で一通りの話が聞けそうです。その出で立ちや発言から「まるで生き仏だよねぇー!」なんて友達と笑い合っていましたが、確かに美輪さんのおっしゃる通りだ!とふむふむと二人、納得に至ったのであります・・・。
 寺山修司の「毛皮のマリー」脚本で「表面はウソ、歴史もみんなウソ、去ってゆくものもみんなウソ。明日来る鬼だけがホント。」(途中省略)という台詞があるんだけど、美輪さんの解釈はスゴ過ぎる!(詳細は再放送かテキストでチェックしてね!)何千年というスパンで人間や世界を見つめ直してみたというのだから。でもサラリーマンの日常にそれを当てはめて解釈していたりしてとても身近に感じたナ。舞台演出のテクニック的な話も具体的で面白かったけど「登場する時には必ず客席にオデコにある第3の目でテレパシーを送ってるのよ〜」って話には正直付いていけませんでした・・・(笑)。いずれにしても、来週も見逃せませんよ、これは。

2005/03/14 23:59 | Comments(0) | TrackBack() | 日記
transparency
 さりげなく約半年ぶりくらいにす。写真サイトのPHOTOのコーナーを更新しましたよ。今回は場所も時間も全然違う時に撮った写真を組み合わせてみました。この間、ベテランの写真愛好家の方に「とにかく今まで撮った写真を脈絡なく並べてみて、撮った時には意識しなかった違うものが見えてきたら面白いよね〜。」と言われて色々と試してみたのです。

 全部で12枚というのは組み写真としては多過ぎですが、これまでのパターンを受け継いだカタチで今回の作品アップとなりました。飛行機はこの前たくさーん撮ったのだけど、結局ピントを外してしまった失敗写真が最後までどうしても気になって使ってしまいましたよ(笑)。今回はとにかく自分が「おや?」っ思って気になったカットを集めてみました。タイトルは「transparency」=”透明”です。被写体を通り抜けていくような焦点の定まらない曖昧で不安定なものばかり集まってきたように感じたので、そう名付けることにしました。よかったらまた感想などお寄せいただけたら嬉しいです。

mar0501.jpg

2005/03/13 23:59 | Comments(0) | TrackBack() | 写真
娼年
本日の読書レビュー・・・「娼年」石田衣良著 集英社文庫刊

 最近よくテレビで見掛けるようになった石田衣良さん。どんな作品を書いているのかなぁーと興味が湧いたので小説を読んでみました。この作品を選んだのはタイトルにインパクトがあったから…。まさしく二十歳の青年リョウ(笑)が娼夫として働き始めて、女性の欲望の不思議に魅せられていくというお話です。

 もし書かれていることを映像化したら、とても濃密で奇妙な光景ばかりが続くだろうなぁと想像できるけど、文章はあっけらかんと冷静でさっぱりしていました。だから性描写も意外とドライで欲望の不思議さが際立ちます。うんと年上の女性たちの欲望を満たすという仕事を通じて、束の間の喜びや癒しの大切さと人の一生の短さを悟っていく主人公の姿は頼もしくさえ思えました。なんと言っても六十代後半〜七十代前半と思わしき老女のエクスタシーシーンはちょっと可愛く描かれていて、人間は赤子に生まれて再び赤子に還っていく生き物なんだってことを改めて感じさせてくれます。

 解説で姫野カオルコさんも言っていたけど、多分この作品は多くの女性にとってやさしさあふれる癒しの物語なのでしょう。社会とのズレを意識しながらも、女性の欲望の迷宮に真正面から足を踏み入れたリョウの勇気と、好奇心を忘れないその姿勢こそ”永遠の少年”の理想像なのかもしれません。

2005/03/11 23:59 | Comments(0) | TrackBack() | 読書

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