「トランス・トランス・フォーエバー」 櫻井まゆ著 新風舎文庫
”あたしはコンクリートに叩き付けられてチョコレートパフェみたいにぐちゃぐちゃになったひとの言葉を信じる。そういう言葉じゃないと信じられない。”
読んでてすごく苦しくなるような場面もあったけど、切実な何かがいつも緊張感を醸し出していて、最後まで小説の世界に引き込まれっぱなしだった。
ダイヤモンドの原石のような荒々しくも繊細な物語。
十代ならでは儚くも激しい心の揺れ動きをリアルに感じる。
18歳で命を絶った著者。
携帯で音楽だって買える時代なのに、
心の闇はいつも鮮烈に思春期の躁鬱を包み込んでいる。
できればもっと生きていて欲しかった。
そして、その物語の続きを読ませて欲しかった。
でも、そんなこととは無関係に輝きを放っている言葉たち。
「自発性トランス」っていうのは、一種の才能みたいなもんだけど病気なんだそうだ。
トランス状態以外は、もうどうでもよくなるっていう症状らしいけど、著者があとがきで語っているように、その状態を文章で表現するのは極めて困難だと言う。
たぶん、言葉や絵(画)で表現できないような瞬間って、
世の中、人それぞれ、多々あるのだろう。
でも、なんとかそれを誰かに伝えたい・・・そのエネルギーの深さ、人間の表現力。
それは信じるに値するものだと思う。
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